梅干って日本独自の物ですが、その「梅」の名が日本の歴史において登場した最古の書物は『懐風藻』(751年)だとされています。そこには 約1500年前、遣唐使が中国から日本に「烏梅(うばい)」というものを持ち帰ったのが始まりといわれています。中国では「wu
mei =うめい」と発音します。「うめ」の呼び名はそこから来たと言われています。この烏梅とは、未熟な梅の果実を、薫製(くんせい)にしたもので、青梅を、カゴに入れ、かまどの煙で黒く燻して、乾燥させたものです。ちなみに、正徳2年(1712)に発行された図説百科事典の「和漢三才図会」に、烏梅が「脾・肺二経の血分の薬である」と記載され、インフルエンザを含む悪性流行疫病を治し、咳・熱を止めると書かれているんですよ。