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さて、現代でも漢方薬として用いられていると言う事は、現在でも作られていると言う事です。と言う訳で、烏梅を作っていらっしゃる奈良県月ヶ瀬村を訪れてみました。 |
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美しい渓谷と緑に囲まれた山村が、月ヶ瀬村です。この月ヶ瀬村の梅林は梅畑ではなく、自然と調和した梅林です。なので、「月ヶ瀬梅渓」と呼ばれ、切り立った山の斜面に梅の樹がスクスクと育っています。 |
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梅の落葉に覆われた梅渓の道を散策すると、紀州の梅の樹とは大きく違う点がありました。それは剪定されていないと言う事です。木の幹には美しいコケがむしていて美しい枝振りです。この梅の樹にたわわに実る梅の実が完熟し、自然に落果するまで待って収穫するのです。 |
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私たち福梅スタッフは梅仙人とともに月ヶ瀬村で唯一の烏梅を製造されている中西さんをお伺いし、烏梅の製造方法について伺って来ました。中西さんのお宅の側にはこのような立て札が立っていました。無形文化財・・・!すごい!早速、烏梅の製造方法について伺う事にしました。 |
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これはスス。烏梅の黒さの正体はコレだったんですね! |
この箕に梅を入れ、水に濡らしてススをまぶして転がし、まんべんなくススを付けます。 |
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地面に掘られたかまどに火を起こして、モミガラを入れます。 |
その上に簾を乗て、ススで真黒になった梅を並べます。簾は2〜3段重ねるそうです。 |
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梅の上にムシロを被せて水をかけ、24時間蒸焼きにします。 |
その後、2週間もの間、天日干しにします。雨に濡れない様に厳重な注意を払います。 |
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途方も無い手間暇をかけて作られた烏梅を頂いてみました。お味はまるで梅エキスをマイルドにした様な味です。すごく体に良さそう! |
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また、烏梅は紅花染めの色止めとして使われます。左の写真は口紅やほお紅にも使われます。中西さん宅で拝見した紅花染めは化学染料では出せない和の風情タップリの色合いで、本当にキレイでした。中西さん、この度はどうもありがとうございました。そしていつか観梅シーズンに訪れてみたい風光明媚な月ヶ瀬村でした。 |